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ちょびっとだけ改変
●○●○●○●○●○● 恥ずかしくなんかないぞ 何でも言ってごらん ■フリーコメントスペース■ ※メールアドレスはこちら※ ぎんたまげ@excite.co.jp (太字をローマ字変換して下さい) 気まぐれに放り込んでます ◎たまげあんてな◎ カウンタ041115ヨリ設置 ライフログ
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本格的熱血少年漫画群の箸安めに読む銀魂もなかなかオツなものです。えっ ベタベタした人情モノなんてなぁ少年漫画じゃねえバカヤロー ですって!?まあまあそんなこと言わずにね。お江戸コメディー。とか煽りにありますけどね。お江戸でござるなんざ目じゃないから。お江戸でゴリラ(作者自画像)だから!…え~そんな具合で一層増しちゃった寒さの中で申し訳ないですが今訓読めば温まりますよコレ。幾年月経ても変わらぬ鴛鴦(オシドリ)夫婦花火慕情。いびつながらも儚いからこそ美しい、愛情ドラマを前面に押し出したこの物語。空知作品の中で何があっても消えない仄かなる光が、初めて目立たぬ闇の中、確かに灯り続けていたという事実を見せつけたものだといえるのではないでしょうか。 「オーイ 見てるか アレ アレ!」 冒頭は夜空に咲く大輪の花火。自ら作った花火の打ち上げにはしゃぐ男と大声を嗜める女。「なんだか いびつな形してるねぇ」親しき仲だからこそ吐ける悪態は照れと愛情の裏返しか。「小さい事ガタガタいうなや~」男は興ざめな気もそぞろに返す言葉もどこか賑やか。「フフ でもやっぱり花火ってキレイね」その落胆の物言いを受け止めてか知らないでか、埋め合わせるように女は言葉を続ける。「ほんの一瞬だけキレイな花咲かせて あっという間に散ってしまう」 「まるで 私ら人間みたいじゃないか」 「コレ どうみても かたつむりじゃねーか 何?いやがらせ?」 舞台は変わって大きな屋敷。そこで振舞われる料理の中にあるでかいかたつむりに驚きを隠せない銀時。「高級料理っスよ多分…ちょっと ちょっと コレ 今回の仕事は期待できるんじゃないスか」新八も状況を述べつつ興奮している。そんな彼等にお手伝いさんはもう半笑い状態。これは試されているのだと万事屋作戦会議開始「このでんでん虫何に使うアルカ?」「皿だよオメー」「皿の上に乗ってるじゃないスか 既に」「オシャレなんだよ」どうやら食べるという案は思い浮かばないらしい。「お前らホントッ 田舎物な 私の見とくネ」オッ でも四次元胃袋の神楽が何かに気付いたか!?と思いきや「すいませーん 水おかわりィィ!!」投げた――!!フリスピーの如く回転しながらでんでん虫お手伝いさんに直撃――!!「あーなるほど」銀時便乗。「お手伝いさん 俺は箸」半笑いに逆襲すべく円盤状なら皿まで使って思いをぶつけている。「コレ ちょっと違うんじゃないですか」「あってるって 半笑いやめたじゃん…アレ?泣いてる?」 そこに現われた謎のじいさん。「え?かたつむりの妖精?」お手伝いさんに無碍な行為を続けていた彼らを諭すかのように頭にでんでん虫を乗せ、物静かに食事を口に運んでいる。「すいませ~ん 遅れて…何やってんですかァァ」依頼主さんが登場する頃には皆で仲良くでんでん虫を被り食事会は再開されていた。とりあえず仕切りなおし。「え?父?」エスカルゴジジイである依頼主の実父、イントネーションだけ合ってる気がするピタゴラスの定理で銀時を攻撃。「すいません…痴呆の方がすすんでおりまして」今回の依頼はそのボケジジイの世話だという。元花火師のこのじいさん、倒れた妻の面倒を見るために引退して以来おかしくなっちゃったらしい。 「よーしよーし ジャンクロードワンダム」 「ジャンノクソーマンダムっていうんだ カワイイネ」 「ジャンクソーマミレだ」 「クソマミレジャンっていうんだ カワイイネ」 「マイケルJドックスってんだ」 「…気が合うみたいですね」「話はかみ合ってねーけどな」屋敷の愛犬「太郎」を撫でながら神楽がじいさんの話し相手になってる最中、銀時はのんびりと縁側で男の性分を語る。女は旦那が死んでも元気なもんだが男は嫁さんが先立っちゃうと弱っていってしもうものだと。いや実際そうだよね。親が死ぬ時もそんな感じだ。「いや まだ奥さん死んでませんよ」あ、そういや依頼主さんは母の体調のことを溢してましたね。となれば、妻の死からではなく花火師の仕事を辞めた事が原因なのか。職を失ってめっきり老け込むって話もありますね。そこにある喪失感を感情に結びつけ即座に昇華させるよりも、感傷に浸りきってダメになってしまうというか、そんなイメージがありますね、男女の本質から来る違いとして。 「…やっぱり花火好きだったんだ そう思うと なんか おじいちゃんも かわいそ…」同情を示す新八の目前で、そのおじいちゃんは元気に木登りを繰り広げている。「愛人に会いにいくんだって」「いるかァァァァんなもん!!降りてこいィィ!!」「キャホゥゥゥ」おじいちゃんはしゃぎすぎ。「わたァァァァ!!」そんな爺さんを銀時植木ごと池に薙ぎ落とした――!!「世話ですよ世話…抹殺じゃないですよ」でも案外爺さんもタフだった模様。「キャホゥゥゥ」軽快に水面から飛び出しどこかへ駆けてゆく!!「んだ この元気!?ホントに老人か!!」「キャホゥゥゥ」いつ仕込んで合ったのかエスカルゴフリスピーを投げつけてきたぞ!「わたァァァァ!!」「ほァァちゃア!」銀時と神楽は木刀と傘で凌ぐがやっぱり新八HIT!!家をも破壊しながら構わず追撃する銀時、木刀ぶん投げ障子ごと爺さんを蹴り飛ばす。「わたァァァァ」神楽もコンボで北斗神拳気取りだー!!コレ先週から引きずってそうだ!だが蹴破った先には病床の老婆と見守る親族の姿が… 「父さん いい加減にしてくれよ!」叱り付ける子供兄弟。そしてどうやらこのおばあさんが爺さんのツレらしい。「すいません 僕らも悪ノリが過ぎました」流石に銀時もしおらしく謝罪。「まァまァ気にすんなよ」ねぎらいの言葉をかける張本人「お前が言うなやクソジジイ」懲りてないですボケジジイ。「母さん入院することが決まったから」そこで厳しい現実を依頼人の弟らしきもう一人の息子が告げる。「それじゃおじいさんとおばあさん 離れ離れに…」新八がそう答える中、去ろうとする爺さん。「父さん なんか言いたいことないのかい?」その背に今度は娘が問いかける。「…愛人に会ってくる」妻の事など忘れたような言葉を放ちそのまま爺さんは出てゆく。腑に落ちない顔の銀時、後を追おうとするが「ほっといてあげて」と止めたのはなんと妻。「あの人から花火をうばったのは私だから もう自由にしてあげて」「そういうあの人に 私は惚れたんだから」「…母さん」本人が納得してるなら口出しの出来ない息子達。よくみると三人とも親父さん似ですね。しんみりとしてしまった床の間。ふと気付くと銀時の姿も消えています。 「廃寺…」おばあさんの静止も聴かずに後を追った銀時がたどり着いた先には既にお手伝いさんが。「ここに愛人かこってるわけか」「邪魔するなんて下世話ですよ 坂田様」とか言ってる間に廃寺爆発。なんとハッスルプレイの正体は花火製造。「やっぱりな」物陰で覗いながら爺さんの話を続ける二人。痴呆が進んでも忘れない職人の性に感服したお手伝いさんは密かに見守る立場にあった。「奥様には悪いですが…どうかこのまま…職人のまま死なせてあげてほしい」「さびしー話じゃねーか」確かに、妻の為に一度は花火を捨てた男が、妻を忘れて花火に殉ずるなんてことがあるものだろうか。「俺ァ 人間て奴ァもっとマシな生き物だと思いてーよ…魂に刻んだ記憶は何があっても消えねーって…俺は そう思いたいね」 「オーイ 見てるか!? 見てるか!?」 病院へ向かう途中、妻が思い出しているのははるか昔、冬の花火の思い出。「うるっさいわね 見てるわよ!」季節など関係なく変わらぬだろう彼のはしゃぎぶりに寒い冬の真夜中、花火に付き合わされて半ば機嫌を損ねている若き日の彼女。試し打ちと言葉を濁しつつ、そこで見せられた新作の花火。「嫁にこいってやりたかったんだろうけどね…字 間違って 塚にこいになってたのよ」なんとプロポーズの言葉は花火で結婚の申し込み…ではなく決闘の申し込み的だった―!!そのことを息子に語り聞かせながら彼女を乗せた車は橋を走り抜けてゆく。今では笑い話の中にも、愛情溢れる思い出の輝き。 そう あれが五十八年前の今日のこと… 回想は続く。 『松 今日の日を記念して 俺は毎年この日に 花火を打ち上げるぞ』 ウソばっかり 私のために 花火あげたのなんて アレ一回だけだったわよ ろくな夫じゃない思い出にも笑みを溢しているお松さん。しかし河原から聞こえる音と光に呼応するかのごとく、その後に続く夫の言葉が浮かび上がってくる。『松 お前は言ったな 人間も花火もキレイな花を咲かせるのは一瞬で はかなく散っていくと』『確かに そうかもしれない でも 松 例え一瞬でもいい』『お前は俺の横で咲いていてほしい 散る時は俺の横で散ってほしい』『かわりに 俺は』外を見やりはっとするお松さん。 『お前の横に何度でも キレイな花を咲かそう』 思い出の言葉どおりに真横に打ち上げられた今日という記念日の冬花火。何があっても消えない夫の思いを目の当たりにしたお松さん、思わずうれし涙が頬をつたう「相変わらず いびつだけど キレイだねえ」一発で通じるのはやはり長年連れ添った、愛情深き夫婦というべきか。「わあ」「銀ちゃん見て見て!」銀時に連れられて来たらしい、おでん屋台ではしゃぐ新八と神楽。彼らの歓声を聴きつつ、背中で花火夫婦の絆を確かめ酒を呑む銀時。 「オーイ 見てるか…」 河原で独り、誰にでもなく語りかける夫。 その声は届かずとも、互いの思いは通じた冬空の花。 泣けた―――!!いじる隙がないほど泣けた―――!ちょっとコレ巧くない?ベタって言えばベタなのはまあ基本として、今回は幕間と回想を兼ねていて「オーイ 見てるか」「いびつな形してるねえ」と別場面ごとに何度も繰り返される二人のセリフが愛情の絆を際立たせてます。お松さんの「いびつだ」って言ってるのは二人の仲が一体どんなタイプなのか一言で表されてる感がして凄くいい。ストレートに褒めない照れ隠しと、いつも見てきたからこそ出来る駄目だしの悪態と、いびつでもそうだからこそ彼をそのまま愛してきた年月と…。それと好き勝手やってるようでいて、やっぱり一番大切に思っている人に対しては律儀な夫。花火捨てて献身するぐらいだから、ほったらかしにして振り向けなかった罪悪感はやはりあったんでしょうが、不器用だから花火も妻も満足にかまえないまま痴呆になっちゃったりして。子供っぽい旦那に落ち着いてる感じのお松さん…もしかしたら彼女の方が年上な気もします。あとは何気にキーパーソンだった半笑いお手伝いさんとか。深いよー今回。人情モノとして空知作品トップレベル。 エスカルゴのでかさはまあご愛嬌として、幾松の次が松ですか。そいから銀さん着流しいつも通り方袖なのにマフラーつけててえーと…「粋なんだろーが!」あ そうですよね。ペンタッチ、安定してきたとまではいえないですが線の太さにばらつきが減ったように思います。自分なりにリズムがつかめてきたんでしょうか。爺さんの息子達が皆爺さん似で笑った。お松さん歳とってからは、お登勢さんより美人じゃね?でなくてもあの凛とした美しさにはとても愛し愛され続けて来たことを感じます。 先週バンチめいてきたって書いちゃったけど、今週は更にバンチ度アップしてますね。このまま人情メインで銀魂が固定したらこち亀的長寿連載になって空知ギャグも奇抜さから形式メインになっていって空気漫画としての重要性が必要視されちゃったりしてとか…ちょっと妙な妄想してしまいました。 ※エスカルゴについて:ホントはあんなにでかくありません ※文字花火について:ホントにあります。記事あったらリンク予定。 ※太郎の別称のモトネタ:映画俳優ですね。 ジャンクロード・バン・ダム マイケル・J・フォックス ■
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by gintamage
| 2005-02-08 03:51
| 駄文~感想総括~
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