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ちょびっとだけ改変
●○●○●○●○●○● 恥ずかしくなんかないぞ 何でも言ってごらん ■フリーコメントスペース■ ※メールアドレスはこちら※ ぎんたまげ@excite.co.jp (太字をローマ字変換して下さい) 気まぐれに放り込んでます ◎たまげあんてな◎ カウンタ041115ヨリ設置 ライフログ
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なんか知らないけど(管理人が熱さにかまけてるうちに)アニメ化までするハメになっていた、ウソみたいな出世街道驀進中の「銀魂」。この、連載開始前から編集長に死刑宣告(※単行本第四巻参照)を受けていたはずの連載枠間に合わせ作品が、アニメ化にまで至る人気を確立した要因は一体どこいら辺にあるのでしょうか?ジャンプ中心購買層(十代男子)よりも、ドーナツ型(女性読者と社会人の男性読者)にファン層を高い比率で形成していると私は推測しているわけですが、やっぱ単行本とグッズ関連に財布の紐が余裕あったりユルかったりするお客様方だからでしょうかね?ていうか結果論としてはそうなんでしょうけど、そうなる事足りえた因子を探るためには、多面的にこの謎を紐解いてゆく必要がありそうです。 ってなわけで。 「解し銀魂(ほぐしぎんたま)」という新たなカテゴリを設置し、 そこで銀魂を色んな視点とアングルから追求してゆきたいと思います。 初回は「人情と笑い」コレでいってみようかと。 (作品感想のツケはいつ挽回するのかは神のみぞ知る) ■面白さのセオリーとしての「人情と笑い」 銀魂の作風の特徴としてまず挙げられるのが「ギャグ人情」漫画ということ。 これがそっくりそのまま、人気と魅力の大事な要素となっているようなのです。 (以下エンターティメント創作術より引用) ●人情と笑い (ここまで引用) この文章がまず述べているのは、 「人情」と「笑い」は密接に結びついているということ。 そして、その共通点とは、 どちらも人の心に癒しを与えるということ。 さらに、注目したいのは、 「人情」や「笑い」のある物語は、くり返し読みたくなるということ。 おや…なんかどっかで見た覚えがある内容文だぞ…(ゴゴゴゴゴゴ…) 「人情ギャグが最高」 「なんだか癒される」 「何度も読み返してしまう」 ……… これは…銀魂に嵌ったファンが、 ほぼ一様に述べている感想まんまじゃないですか!(ドッギャァァァン!!) 「人情と笑い」が人の心を癒し、ファンに常習性を持たせる… 銀魂、空知作品だからこそ出来た芸当というわけではなく、 このことは物語における面白さの不文律らしいのです。 いや、「人情と笑い」両方主体としているからこそ、 それがお家芸として特徴的な漫画になったのかも知れませんが。 「人情とか笑いとか、代表的な魅力はそういう単純なものなのに、 それでも飽きずに何度も読んでしまうのは何故なんだろう?」 という、今まで不思議に思っていた謎の核心を突く、 表立って認識されていなかった定義が今白日の下に! 「人情と笑いだからこそ、何度も読み返してしまう」 と、逆説的な理由があったわけですね。 でも、何故人情と笑いが「人の心を癒す」のか。 さらに何故「くり返し」読みたくなってしまうのか。 もうちょっと突っ込んで、考察してみたいと思います。 ■人情モノの特徴 人情とは=「人間が本来もっている人間らしい感情」のこと(goo辞書より)。人情モノは、それをメインにした、人々の心の交流、情けの掛け合いでもってドラマを魅せる作品ジャンルです。身近であり、共感できる、分かり易さを主体としているからこそ、良くある話やコテコテ浪花節の利いた作品に帰結するのだと思います。 また、「お年寄り=人情モノが好き」という図式からすれば、ある程度人生経験を積まないと面白さが分からないジャンルでもあります。自分とは違う、他者への共感能力というのは経験によって磨かれてゆくものであって、銀魂にアダルトファンが多い理由はまずここにありそうですね。 ■笑いの種類 笑いには二種類あるそうです。 知識を必要とする「ウィット」と、必要としない「ユーモア」。 「ウィット」はオタク・マニアック的な知識が伴わないと笑いにはなりません。が、知っている人にはツボにくる笑いを与えるものでもあります。「ユーモア」は世代や文化を超え、誰でも笑える種類のものです。リアクションとオチが、シュチュエーションから導かれるシンプルなもの、大衆性があるもの。よって、人情と深く結びついているのは、「ユーモア」としての笑いだといえそうです。 銀魂はどちらかというとユーモアをベースに置いていると考えられます。しかし、ウィットを必要とする笑いも少なくはないですね。ですが、それが分からなくても笑わせる勢いがあると思います。全世代的に通じるユーモアが主体であっても、ウィットな笑いは空知作品の場合は同世代の共通言語であることが多く、ある意味「世代間でのユーモア」とも解釈できそうです。 この辺はまた別の機会に深く言及するつもりです。なんか調べていったら深かったんで… ■「人情と笑い」二つの共通点とは 上記の考察から「人情と笑い」と言うよりも「人情とユーモア」と掲げた方が正しいかも知れません。この二つに共通するのは、専門知識を極力必要とせず、身近に、現実生活に容易に置き換えて楽しめる点だと思います。 考えなくても感動し、笑える。銀魂なら、例えSFや歴史モノをちゃんぽんに絡ませてあっても、命題を提示し考えさせるとか難しいことが主体ではない、マニア狙いの笑いではないという単純明快さが大衆性に繋がっているのだと推測されます。 とはいえ、最初はとっつきにくいイメージが強かったと思いますね。何でもありのファンタジーだからこそ何が何だか分からなくなる要素もあるわけで。蓋をあけれ見ればユーモア人情モノだったという発見が、食わず嫌いだった読者を引きずりこんでいるパターンを増やしているのかも知れません。 ■癒されるということ 癒しとは心身を快い状態に回復させる事。怪我や病気の治癒のみでなく、疲れを和らげる、ストレスを発散させるという意味合いで使われることが多い昨今。疲れやストレス等は子供よりも大人の方が溜め込みがちで、癒されたくて銀魂を読むという行為自体、ジャンプ読者としてはやはり高い年齢層の人がファンに多いというのも頷けます。 人情の癒しは一過性のカタルシス(浄化)とは違う、コンスタンスなシンパシー(共感)によるものだと思います。前者は、激しい抑圧の開放、突破でもって非現実的なダイナミズムを楽しむことから得られるものです。それに対し後者は、日常の些細なことへの思いや感覚でもって、作品へ同調することによって得られるもので、感動よりも安心、安らぎに近いものだといえるでしょう。 笑いが病を癒すという話も聞いたことがあります。無心に笑うことで、病を悪化させていた気持ちの問題、ストレスや抑圧から解放される効果が大きいのでしょうね。因みに、徹夜マージャン決行で癌の進行を止めた話とかマジで聞いたことがあります。禁じられていた抑圧からの開放、という原理がここでも当てはまったんでしょう、多分。 ■「人情と笑い」繰り返して読んでしまう謎 癒されたいという思いは即ち命を保持したいという、自己保存本能から来るものだと考えられます。何度も繰り返して読みたくなるのは、そういう欲求が生み出した一種の中毒症状なのかも知れません。 また、お約束とマンネリは、得てしてありがち、コテコテ、ベタベタとしてよく忌み嫌われてはいるものの、人情モノとしては寧ろ求められる傾向が強い気がします。お年寄りが時代劇好きなのは、先にも述べたように多くの経験を経た後、マンネリに癒しという安心感を見い出しているからこそではないでしょうか。 「癒されたくて読む」という理由が前提になくとも、他の部分に「病み付きになる面白さ」を見い出している読者も少なくないでしょう。しかし「人情と笑い」に人が求めるものは「日常的なシチュエーション内での共感という癒し」であり、それは「何度も同じ状態を繰り返し追体験することで効果を増す」モノである、ということをひとつの答えとして提示しても間違ってないんじゃないかなー…と思いました。 ■「人情と笑い」がどのように銀魂の人気と繋がってるか 「人情とユーモア」、これらの面白さが身近な感覚、親しみから来るものであるということ。その分かり易さと共感性でもって広く読者層を得られたこと。要は少年漫画、ジャンプっぽくはないけれど、「エンターティメントとしての王道」はキチンと外していないことが、多くの人に受け入れられたのではないでしょうか。 とまあここまで考察してみましたがまた訳分からなくなってきましたよ。 銀魂の面白さの特徴、要素はやはりこれだけではないと思いますし。 他の点でも秀で、完成度が高いといえる箇所が複合的に多いからこそでしょうし。 それらについては、これから幾度かに渡り考察を続けてゆく予定ではあります。 ついでに、ある程度終点が見えてきたら要旨推敲して纏めておきたいと考えています。 ■補足:「人情と笑い」の描き方 参考引用させていただいたリンク、エンターティメント創作術は創作についての凝縮された内容が詰まっているWEBテキストの1p。その中には“●人情と笑い”を描くためのノウハウ、ポイントも列挙されてあり、興味を覚えたので改めて参照させていただきました。 (ここから引用) 【人情をあたえる方法】 (ここまで引用) …他の良質な作品にも言える事でしょうが、 「銀魂」も、これらの点をそのまんま反映して描かれていると感じるのは 意識的にしろ無意識にしろ、作品のベクトルが人に面白いと思わせる方向に 直球で向かっているからこそなんでしょうね。 加え「人情と笑いを与える方法」両方に共通しているのは 「キャラを立てる」ということ。 ノウハウとしては定石とされる、このポイント。空知作品がそれらを強く意識して描かれていることは、本人が作中や月例賞コメントで「キャラクターの重要性」を訴えていたことからも明らかだと思います。それだけ「皆に読まれるための努力」を怠っていないことの現われでもありそうです。 …キャラクターかーそーいやキャラクター論やるとかいって放っぽってたなー… てなわけで順当に行けば 次回は空知作品の「キャラクターの魅力」とかを絡めて語ってみようかと思います。
by gintamage
| 2005-08-12 20:22
| 魂考~解析銀魂~
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